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食品新製品トレンド記事 この人とマーケティング
缶コーヒー市場の低迷が続く中、8月27日に発売した「カフェデリ」シリーズが、発売以来好調な売れ行きを見せている。若い女性をコアターゲットとした、細部まで徹底的にこだわったパッケージとリッチ感あふれる斬新なフレーバーが奏効。缶コーヒーを主体とした「ファイア」ブラ ンドは男性ユーザーが9割を占めていたが、発売後行った調査では、ペットボトル入りの同シリーズは女性ユーザーが4割にのぼり、購買層の拡大に成功した。
カフェという今のトレンドを捉え、コンセプトとした「カフェデリ」の開発に至るまでの経緯や同ブランドの世界観を余すことなく表現した販促活動について、マーケティング本部 マーケティング部 商品担当 主任の大屋茉莉子氏に話を伺った。
大屋 「コーヒーといえば缶コーヒーを選ぶ」のは、40〜50代の男性が主体で、どんどん高齢化しているのが現状です。最近の若年層の多くは「コーヒーをカフェで飲む」傾向にあるので、コーヒー市場が伸び悩んでいるんですね。そこで、普段カフェを利用している人たちにも選んでもらえるようなコーヒーを開発したいということが背景にありました。
缶コーヒーとは全く異なる、現在のコーヒーの主流であるカフェをパッケージ飲料化することで、「ファイア」ブランドユーザーの拡大を目指しました。
発売以降、立ち上がりは非常に好調です。「ファイア」ブランドユーザーの男女比は9対1で圧倒的に男性が多いんですが、「カフェデリ」は6対4と女性比率が4割にのぼり、若い女性を中心に新たなユーザーを獲得できています。