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食品新製品トレンド記事 この人とマーケティング
カルビーの基幹商品「カルビーポテトチップス」とは全く異なる、『成型タイプ』の「ポテトチップスクリスプ」がこの度発売となった。当初、2015年8月発売を予定していたが、生産段階でのバラつきが発生し発売延期、1年後の16年8月に満を持して市場に投入された。
成型ポテトチップス市場はアイテムが固定されていることもあり、これまで目立った動きがなく、「ポテトチップスクリスプ」の登場はテコ入れとしても大いに期待されている。
同品の開発経緯やご苦労、マーケティングについて、マーケティング本部 ポテトチップス部 新規ポテトチップス課 課長 御澤健一氏に話を伺った。
御澤 参入の経緯には、2つの考えがありました。
まずひとつ目に、これまでの成型ポテトチップスは、「チップスター」(ヤマザキビスケット)と「プリングルズ」(日本ケロッグ/森永製菓)の二極化 のため大きな成長が見られず、横ばいで推移していました。そこで市場活性化を見据え、さらに未参入分野への挑戦も含めて試みました。
既存の成型タイプに対する評価を調べたところ、驚くことに購入ポイントとして味に対する評価が低かったのです。「持ち運びに便利だから」「子どもに与えやすいから」といった理由が多く、おいしさに対する評価は決して高くはありませんでした。そこで我々としては『おいしい成型ポテトチップス』を作ろうとしたわけです。そしてふたつ目に、弊社売上構成の半分以上が生ポテトを使ったアイテムでしたので、新規商品開発としての挑戦です。