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食品新製品トレンド記事 この人とマーケティング
チャーハンをパラッとおいしくにするために開発された、「AJINOMOTO 香り立つパラっと炒飯油」。これまでにない切り口の油の登場だ。炒め物から揚げ物に至るまで、“油” といえば汎用性のあるものが一般的であるが、あえてメニューを絞っての提案である。
同時期に花椒の芳醇な香りと程よいしびれの香味油「AJINOMOTO 香り立つ花椒油」、今年3月には専門店のようなおいしい唐揚げができる「AJINOMOTO から揚げの日の油」を発売するなど、「あぶらを究めて、心動かすおいしさを創造する『おいしさデザイン企業』」を目指し、メニュー専用の油を次々と発売する同社。
メーカーの知見・技術を用い、生活者の日常に寄り添うことで生まれた「AJINOMOTO 香り立つパラっと炒飯油」の開発・販促について、油脂事業本部 油脂事業部 家庭用グループ 金子京平氏に話を伺った。
金子 食卓に上がる頻度が多いメニューのなかで、“家庭での調理の不満”を、設備や器具・スキルではなく“油”で解決できないか、というのが開発の出発点です。
唐揚げ、チャーハン、麻婆豆腐などのメニューが候補に挙がり、チャーハンは調査の結果、月に二回、冷蔵庫を一掃するために調理されることが多いことが分かりました。そのため、「パラパラにならなくても仕方がない」「なったら嬉しいけれど労力は掛けられない」という声が多く、モチベーションは高くない。油なら面倒なことはほとんどなく、解決できると考えました。そして、当社の業務用油脂の知見を生かし、チャーハンをパラパラにする商品の開発に踏み出しました。また近年は、家庭でも目的により油を数種類在庫する傾向があり、“チャーハン専用” という特徴も受け入れられやすいとの判断もありました。