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食品新製品トレンド記事 この人とマーケティング
オムライスは老若男女から愛されるメニューである一方で、作る際の悩みも伴う料理だ。『チキンライスがベチャっとする』『卵が破れてしまう』『うまく包み込めない』など。調理に意外と手間のかかるオムライスは、人気メニューであると同時に、敬遠されがちなメニューでもあるのだ。
そんな悩みを一気に解決してくれる、高い技術力を持った商品が誕生した。「袋のままできるオムライス」は、チキンライスやドライカレーの入った袋に卵を入れて“レンチン”するだけで、昔なつかしの洋食屋さんで出てくるようなオムライスが出来上がる。まさに魔法のような商品だ。なぜこのような仕上がりになるのかを解明すべく、商品誕生の経緯から特徴、さらに日本文化を取り入れた新しい販促方法について、加工事業本部 商品統括事業部 デリ商品部 商品開発課 主事 岩崎慎也氏に話を伺った。
岩崎 当社では、溶き卵を入れレンジ調理するだけで、簡単にオムレツが作れる冷蔵タイプの「ふわたまオムレツ」を2014年に発売しました。その後、15年に常温タイプにリニューアルし現在も販売しております。“常温”“個食”“簡便”が揃った同品は、フライパンを使わずに簡単にオムレツができるアイテムとして、発売以降リピート率の高い商品です。
時短・簡便調理の商品が益々求められる時代に、この「ふわたまオムレツ」のノウハウを生かし、よりおいしく簡単に、お客様に楽しんでいただける卵料理が作れないか、と考えました。その中で浮かんだのが「オムライス」です。
オムライスは、「子供が好き」「子供に食べさせたい」という声が多い一方、「ご飯を卵できれいに包めない」「手間がかかる」などの理由から、苦手意識も高い料理となっていることがわかりました。そんなオムライスをご家庭で、いつでも簡単に、楽しく作って頂きたいと思い、この度の「袋のままできるオムライス」の開発に挑戦しました。
同品を開発するにあたり、社内調査や社外のモニター調査(主に主婦の方々)を行い、味・量・作り方についてのアンケートを実施し、商品開発の参考にさせて頂きました。
岩崎 当社には、『奥様重役会』と『ファミリー会』という独自の消費者モニター制度があり、定期的な調査を実施しています。また、生活者のライフスタイルに着目したマーケティング活動の専門部署である、ライフスタイル研究室とも連携することで、お客様と直接オンラインで会話をする独自の調査ルーツも活用しています。