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食品新製品トレンド記事 この人とマーケティング
「白黒つけないカフェオーレ♪」のフレーズでもおなじみだった1979年発売の「カフェオーレ」。発売から41年目にしてついに大幅なリニューアルを遂げることとなった。
コーヒーにミルクをたっぷり加えた、本場フランスのおいしさを模したこれまでの「カフェオーレ」だが、昨今の市場の様子や消費者の嗜好の変化を鑑みて、生乳の甘みを引き出した味わいへと変更。しかし、長きにわたり愛されてきた商品だからこその今回の大幅なリニューアルは、決死の覚悟と言っても過言ではないはずだ。そこで今回は、79年当時の発売の様子や今回のリニューアルしたきっかけ、リニューアルポイントや販促について、乳業マーケティング部 佐野有香氏に話を伺った。
佐野 カフェオーレが誕生したのは1979年です。当時のコーヒーといえば、まだまだ喫茶店で飲むものが主流でした。「もっと手軽においしくコーヒーが飲めないか」と考えて注目したのが、フランスでは子どもから大人にまで愛されるポピュラーな飲み物「カフェ・オ・レ」でした。コーヒーにミルクをたっぷり加えて、本場フランスのおいしさにより近づけようと、試行錯誤を繰り返してできたのが、フランス式コーヒー「カフェオーレ」です。
その後はお客様にご支持いただき、ブランドとして成長を続けてきておりました。しかしながら、ここ5年間は環境が大きく変わっていったことで、シェアを落としていました。
佐野 カウンターコーヒの需要が高まり、PETボトルでのコーヒーなどが支持を高めてきていました。働き方が多様化し、オフィスでコーヒーを飲むことが増えたことで、煎れたてカウンターコーヒーなどはシェアを高めていきました。
その中で、「カフェオーレ」の起源は「おいしさにこだわり続けること」であり、それを今の時代においてもう一度一から見直して、中身を大きく変えてリニューアルすることにしたのです。
「カフェオーレ」は子供向けのイメージを強く持たれていますが、実は支持してくださっているのは主に20~40代の大人層の方々です。その大人の方々にこそ、今一度「カフェオーレ」を飲んで欲しいという思いで中身やデザインを設計しました。