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食品新製品トレンド記事 我が社の商品開発


「わが社の商品開発」は、各食品メーカーの新製品開発経緯について、まとめたものである。 過去1年程の間に発売された商品やシリーズ(業務用を除く)の中で、特に注力している商品について市場背景、 販促活動、配荷状況、今後の方向性等詳しく話を聞いた。

カバヤ食品株式会社
「密ケア」

1946年(昭和21年)に創業し、『子どもたちに夢と栄養を届けたい』との想いでキャラメル製造をスタートさせたカバヤ食品。以降、チョコレートやグミ、キャンディなど菓子食品の製造販売を通し、日本人の心と体を支え続けている。

新製品「密ケア」は、“行きたい場所に行けない” “会いたい人に会えない”などの不安な状況が続く中、公立大学法人奈良県立医科大学・一般社団法人MBTコンソーシアムとの共同開発によって誕生した柿渋配合のタブレットである。手洗い・うがいに次ぐ日常ケアとして提案されている同品は、今後、多くの消費者を支える存在となっていくに違いない。開発の経緯や同品に託す想いなどについて、広報室の廣井良伸氏とマーケティング戦略本部カテゴリー戦略室第二グループ今井章季世氏に話を伺った。

目次

  1. 柿渋入りタブレットの共同開発を開始
  2. 紅茶と認知度の低さを活かし、柿渋の渋みをおいしく味わえる菓子へ
  3. 見据えるのは、ニューノーマル時代。菓子メーカーにしかできない価値提供
  4. “新しいケアを届けたい”との想いが日本一の早さと異例の取扱いを実現
  5. 「密ケア」で見出した可能性。止まることのないカバヤ食品の挑戦

柿渋入りタブレットの共同開発を開始

創業以来、ロングセラーの「ジューC」や、最近では夏の定番商品となっている「塩分チャージタブレッツ」、子どもに愛される「さくさくぱんだ」等、幅広い世代に向けた菓子を数多く世に送り出しているカバヤ食品。今年6月に発売された「密ケア」もまた、永く愛され続ける商品になり得る期待の星だ。

同品は、公立大学法人奈良県立医科大学および一般社団法人MBTコンソーシアムとの共同開発により誕生した。大きな特徴は、柿から抽出した柿渋を配合したタブレットであること。柿渋とは、まだ実の青い渋柿を粉砕・圧搾し、発酵させた抽出液のことであり、防虫・防腐効果を活かした塗料や染料などのほか、健康食品としても古くから親しまれている。そして昨年、奈良県立医科大学によって柿渋には新型コロナウイルスを不活化させる効果があるとの発表が なされた。

その柿渋を配合し、タブレット菓子として生み出されたものが「密ケア」。商品化に至った経緯について、廣井氏は次のように語る。

「開発のきっかけは、新型コロナウイルスの感染拡大により、ニューノーマルの兆しが見えてきたことです。コロナ禍による生活様式の変容を『ビジネスチャンスだ』と捉え、新たな菓子開発に向けて動き出すことにしました。そこでヒントを得るために、積極的に新 型コロナウイルス関連の情報を収集し始めたところ、2020年9月末、奈良県立医科大学による柿渋の不活化効果の発表と、同効果を用いた商品開発のパートナー募集のニュースを発見。『これだ』と感じ、名乗りを上げた結果、共同開発を行うこととなりました」

こうして始まった柿渋入り商品の開発。キャンディやグミなど数ある菓子の中からタブレットという形に決まった背景には、新型コロナウイルスの不活化を促す条件との相性の良さ、そして「ジューC」「塩分チャージタブレッツ」などといった看板商品の多さが関係している。

「奈良県立医科大学の発表には『新型コロナウイルスが混ざった唾液を10分程度試験管内で柿渋入りの溶液と接触させることで、新型コロナウイルスの不活化が起こる』との記載があったため、まずはその条件に合いそうなキャンディとタブレットで検討しました。その上で、既に消費者の方から厚い信頼や親しみを得ているタブレットなら、よりカバヤ食品らしさが出せるのではという決断に至りました」(廣井氏)

実はこの商品開発は、同社だけではなく複数の競合他社も同時並行で取り組んでいた。その中でどう差別化を図り、選ばれる商品を作っていくのか。カバヤ食品の戦いは始まった。



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