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食品新製品トレンド記事 この人とマーケティング
手軽においしく作れる『チャーハンの素』は、自宅時間が増えたこのコロナ禍の時期に大いに注目されている調味料のひとつだ。一般的には袋やチューブタイプが店頭に並ぶ中、なんとケーシング詰めされた商品、「マイズキッチン チャーハンの素」が21年9月に登場。同品にはすでに炒り卵も入っているため、ご飯と合わせてフライパンで90秒炒めれば完成するという、かつてない時短を叶えたチャーハンである。
同品を発売したのは魚肉ソーセージや「チーかま」でお馴染みの丸善だ。同社はケーシング容器の新たな展開を画策し、さらに日本人の主食であるコメに着目し、この度の商品開発に至っている。同品の開発から課題まで、開発部 係長 矢内碧氏に話を伺った。
矢内 今回の「チャーハンの素」が誕生する前に、21年3月に「マイズキッチン」シリーズのおにぎりの具を発売しています。昨今減少傾向にあるコメの消費量について意識する施策を考えている中で、やはり日本人としてご飯をおいしく食べてもらいたいという考えのもと、主食をおいしくいただける提案は何かを考えました。
というのは、コロナ禍で自粛期間真っ只中の20年5月頃は、自宅で過ごす時間が増え、自身や家族の食事を用意する機会が増えました。そうなると、注目されるのは時短・簡便アイテムですので、当社としても同様の提案ができないかと検討したのです。
矢内 食事の中で何が一番食べたいものか、作れたら便利かを考えたときに、おかずよりもコメという主食が食べられることが一番幸せなのではないかと考え、コメに焦点を当てたメニューを考えました。
同シリーズの中で、最初に構想を練ったのは実は、最初に発売した「おにぎりの具」ではなく「チャーハンの素」だったのです。しかしあまりにも当社として新しい試みだったため、開発に時間を要しました。