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食品新製品トレンド記事 この人とマーケティング
同社のロングセラー商品のひとつに「森永ホットケーキミックス」がある。
かつて、親子で一緒に作った経験をお持ちの方も多いのではないだろうか。
今年、発売54年目を迎える同品は、手作りの楽しさを広める大使として、NHK教育番組『できるかな』で活躍したノッポさんを新たに起用し、10年11月にリニューアル発売。パッケージやホームページを介し、消費者へ親子のコミュニケーションの価値や必要性を訴求している。
企業理念「おいしく たのしく すこやかに」に基づき代々受け継がれ、現在の形へと進化した同品の味作り、取り組み、担当者の思いなど、食品事業本部 食品マーケティング部 プレミックス・デザートカテゴリー担当 續木映里氏に話を聞いた。
續木 1957年に発売し、今年で54年目を迎えます。当社はこれまで、手軽に作れる“おいしいおやつ”としてホットケーキを日本の家庭に広め、トップブランドの地位を確立してきました。
当初、デパートのレストランなどで提供されていた「ハットケーキ」を家庭で手軽に作れるミックスとして消費者の心を捉え、また、食生活の洋風化やインスタント食品ブームといった時代の流れにも乗り、一般家庭に浸透していきました。(※プレミックス協会参照)
89年頃には、大容量の徳用タイプを発売したことで、市場が大きく拡大したと考えています。
その後、景気低迷などの影響も受け、05年頃までは加糖プレミックス市場自体も落ち込みました。しかし、07年度以降、再び右肩上がりで推移し始めました。近年の小麦の価格高騰にも関わらず、二桁の伸びを見せているのです。
續木 食への安全・安心意識の高まりや、不況による節約志向からくる内食志向により、消費者が“手作り”“割安感”を求める傾向にあったことは言うまでもありません。
こうした背景や“おいしく たのしくすこやかに”の企業理念に基づき、07年より親子でともに料理することの楽しさ、素晴らしさを伝えることを目的とした研究結果発表をしています。