目次
- もちもち食感は洋菓子のイメージにあらず
- コーヒーポーションをヒントに決まった商品コンセプト
- 2つの魅力を訴求する戦略を敢えて放棄する決断
- ゆとりのあるアッパー層から高く支持されている
- “天ぷら粉の昭和産業”からの脱却と原点に立ち返った商品提案
もちもち食感は洋菓子のイメージにあらず
好評を博している同社の「SHOWA 和ホットケーキミックス」には、その元になっ ている商品がある。
「当社では業務用でさまざまな食感のホットケーキミックスを商品展開しておりますが、その素材を生かして、2011年に“もちもち食感”の家庭用ホットケーキミックスを発売しました。これが、いわば前身の商品ですね」と、管氏。11年当時、世間ではミスタードーナツの「ポン・デ・リング」や、もちもちのベーグルといった“もっちり食感”の食品が注目を集めており、同社でも相応の期待を込めて「SHOWA もちもちホットケーキ」を発売したという。

しかし、「購入してくださったお客様からの評価は、とても高かった」(管氏)ものの 好成績といえるほどの数字には結びつかず、販売終了となる。管氏いわく、「それでも、当社の強みである粉の配合技術力の高さを存分に生かして作り上げた“もち感”のある生地ですから、品質自体には大きな自信がありました。実際、味も悪くなく、社内でも人気が高かった。そんなことから、“もち感”のあるホットケーキミックスの商品展開に再トライしてみよう、ということになりました」
